ローランド

ウイスキーが川に流れ込んだ歴史も?オーヘントッシャンの特徴・ラインナップ・蒸留所の背景をご紹介!

グレンキンチーに並んでローランド地方の代表格であるオーヘントッシャン。
不思議な名前の響きですが、ゲール語で「野原の片隅」という意味があります。
本記事ではそんなオーヘントッシャンの背景やラインナップをご紹介していきます。

オーヘントッシャン蒸留所はどこにあるの?

オーヘントッシャン蒸留所はグラスゴーから北西に16キロほど進んだ、クライド川のそばにあります。
地図で見るとこのような感じ。
auchentoshan map
グラスゴーから近く、観光ついででも比較的行きやすそうな印象がありますね。

空襲で倉庫が破壊?創業〜現在まで

オーヘントッシャン蒸留所は1800年ごろ創業とされていますが、諸説あるため確かな記録はありません。
1823年に政府から公認で酒造ライセンスを取得したという説もあり、これが本当の場合それ以前は密造酒ということになります。

第二次世界大戦中にはドイツ軍によるクライドバンク大空襲で倉庫が破壊されてしまいます。
その時に大量のウイスキーが近くのクライド川に流れ込み、川は琥珀色に染まったのだとか。。。
その後は幾多の変遷を辿って、1984年にアイラ島のボウモア社が買収し、
さらには1994年に日本のサントリーが買収しており、現在もサントリーの傘下で操業が続いています。

繊細な味わいと呼ばれる理由

このオーヘントッシャンの伝統かつ目玉であるポイントがあります。
それは「3回蒸留」です。

モルトウイスキーの蒸留工程をざっくり説明すると、
初留釜(ウォッシュスチル)・再留釜(スピリッツスチル)の2つのポットスチル(単式蒸留機)を使い、
2回の蒸留を行った後に、樽に詰めてから寝かせます。
これが通常なのですが、オーヘントッシャンの場合には初留釜と再留釜の後に後留釜(インターミディエイトスチル)という
3回目の蒸留器が存在します。
この3回の蒸留によって通常よりも多く不純物や雑味が取り除かれて純粋なアルコールへと近づいていきます。
それによってライトでクリアな味を生み出しているわけですね。

別の見方をすれば、(蒸留回数の増加によって)スコッチの持つ特徴が損なわれてしまい、
個性が消えてしまいがちではないかとも取れます。
しかし「繊細さ」というものがこの蒸留から生まれ、軽いくしつこさのない飲み口を表現しているのもまた事実です。

また、3回蒸留というのはローランド地方の伝統でした。
オーヘントッシャンだけでなく同じローランド地方のローズバンクという蒸留所も3回蒸留を行っていましたが、
残念なことにこの蒸留所は1993年に閉鎖してしまいました。
そのため、今ではオーヘントッシャンのみが3回蒸留を行っています。
(例外がありますがここでは割愛)

オーヘントッシャンの各種ラインナップ

オーヘントッシャンのラインナップは比較的多くあります。
今回は手に入りやすく、オーソドックスなものから順にご紹介致します。

まずは12年熟成のオーヘントッシャン12年です。

言わずもがな、代表となる1本ですね。繊細さとはどんなもの中がわかる1本です。

お次は18年熟成、オーヘントッシャン18年です。

熟成年数が伸びたことでやはりお値段は1万円前後になってしまうようです。
12年を試した後に熟成年数の変化を知りたい方は是非試してみるとよいでしょう。

お次はオーヘントッシャン スリーウッドです。

スリーウッドと名前にあるように、12年、18年でも使用されたアメリカンオーク樽のほかに、
スパニッシュオークシェリー樽とペドロヒメネスシェリー樽で追加で熟成されている一品です。
これによりシェリー感が増しており、シェリー感がお好きな方はお試しの価値ありです!

最後にオーヘントッシャン アメリカンオークです。

ファーストフィル※のバーボン樽熟成原酒だけを使用しているため、バーボン樽の影響が強く出ており、
軽やかな木の香りが特徴的な一品となっています。
(※ファーストフィルとは、シェリー樽やバーボン樽を中古の樽として、一番最初に使うときのことを指します。)

まだほかにもラインナップとしては存在しますが、まずはオーソドックスな4種類を挙げさせていただきました!
あまり流通していないものや製造中止になったものもありましたが、
そこらへんは割愛いたしました。ご了承ください。
口にする機会があればもちろん記事にしたいと思いますので、よろしくお願いいたします。

この中でも気になるものがあればぜひお試しください!