ローランド地方を代表するシングルモルトとして有名なグレンキンチー。
本記事ではグレンキンチーの特徴や背景をご紹介していきます。
↓香りや味わいが気になる方はこちらの記事へどうぞ↓
ライトでドライな印象?グレンキンチー12年の味わいと飲み方
グレンキンチーという名前の由来
グレンキンチーってなんだか不思議な響きの名前ですよね。
どんな意味を持っているかというと、
「キンチー川を流れる谷」や「キンチー川がある谷」という意味なのだそうです。
「グレン(Glen)~」という銘柄はスコッチに多く見かけますが、
これは「谷」を意味しています。
そして
「キンチー(Kinchie)」、これはキンチー川からの由来です。
(キンチー(Kinchie)自体の名前の由来はド・クィンシー’De Quincy’が訛ったものであり、14世紀ごろのノルマン貴族であるド・クインシー一族が由来であるとの説も)
グレンキンチー蒸留所の場所は?どこにあるの?
スコットランドの首都、エディンバラから東に20数キロほど進んだらロージアン地方というところに出ます。
グレンキンチー蒸留所はその中心に位置しています。
あたりには牧草地やジャガイモ畑など、農地が広がっています。
地図からでも想像できる田舎っぷり。
一度は破産した歴史
グレンキンチー蒸留所の起源はJohn RateとGeorge Rate兄弟が1825年ごろに設立したことが始まりとなります。
当初はミルトン(milton)と呼ばれていた蒸留所でしたが、1837年ごろに改名して、「Glenkinchie」に。
しかし、1853年にRate兄弟が破産!
グレンキンチー蒸留所は製材所になることを余儀なくされます。
そこからしばらくの間、製材所として稼働します。
しかし、当時のブレンデッドウイスキーの売上高の増加に注目した投資家たちが、
1881年に蒸留所を再開させます。
1890年には再建を行い、増築して拡大していきました。
これ以降は蒸留所のグループを設立したり、吸収されたりしていますが、
最終的に現在はディアジオの傘下として操業を続けています。
仕込み水の特徴
グレンキンチーに使用されている仕込み水ですが、ラマルミュアー(Lammermuir)の泉が使用されています。
通常は仕込み水では軟水が使用されていますが、この水は硬水。
グレンキンチーがユニークであるといわれる点の一つとも言えます。
以前はキンチー川の水を利用していましたが、
農業汚染の心配が懸念されたためラマルミュアーの丘にある泉に切り替えを行いました。
ラマルミュアーの丘(引用:Wikipedia)。空気がおいしそうな自然ですね。
グレンキンチーのラインナップ
さて、グレンキンチーのラインナップですが、そこまで多くは存在しません。
まずはスタンダード品、グレンキンチー12年があります。
キレのある味わいとローランド地方の特徴がうかがえる1品です!
↓味わい等についてはこちらの記事にて詳しく書いてありますので参照ください↓
ライトでドライな印象?グレンキンチー12年の味わいと飲み方
お次はグレンキンチー・ディスティラーズエディション(ダブルマチュアード)です。
マチュアードとは「熟成」を意味しており、このボトルは二つの樽の熟成となりますね。
二つ目の樽は辛口のシェリーであるアモンティリャードの樽での熟成。
二段階熟成によって豊かなボディーが楽しめそうな一品です。
このほかにも、
「グレンキンチー20年」
「グレンキンチー24年」
等がありましたが、流通している本数も少なく、限定品もあるので割愛させていただきました。
なにより、高くて手が伸びません(;・∀・)
まだ口にできたグレンキンチーのシリーズはスタンダード品のみですが、
筆者が口にできた際にはぜひとも記事にさせていただきますのでよろしくお願いしますね!(-ω-)/