スペイサイド

創業者が鉄道を敷いたことでも有名!グレングラントの特徴・ラインナップ・蒸留所の背景をご紹介!

Glenglant_10years

イタリアで圧倒的なシェアを誇るシングルモルトウイスキー、グレングラント。

そしてスコットランド以外で売られた最初のウイスキーでもあります。

今回はそんなグレングラントの特徴からラインナップ、蒸留所の背景についてご紹介したいと思います。

グレングラント蒸留所の場所は?

グレングラント蒸留所はスペイサイドでもロセス地区にあります。
地図上だとこの辺ですね。
グレングラント 地図(引用:google map)
スペイサイドの中でも南西よりの場所に位置しています。

グレングラントの創業

グレングラントは創業1840年、ジェームズグラントとジョングラントのグラント兄弟が設立します。

もともと兄ジェームズは法律家で、弟ジョンはウイスキー作りに関わってきた穀物商でした。

そしてジェームズはスペイサイドからイングランド方面へと鉄道を敷くことに尽力した人物でもあり、
後にその功績から貴族に叙せられています。

この鉄道のおかげで南部への大量輸送が可能となり、そしてグレングラントがスコットランド以外で売られた最初のスコッチウイスキーとなったのでした。
ジェームスグラント
(引用:https://www.glengrant.com/int/en/)
1861年にはスコットランドで初めて電灯を導入した蒸留所となりました。

その後、1864年にジョンが死去、1872年にジェイムズが死去しましたが、同名の息子ジェイムズが後を継ぎます。

1897年に蒸溜所の向かいにグレングラントNo.2という新たな蒸溜所を建設しました。

しかし1902年グレングラントNo.2は閉鎖してしまいました。

1931年にはジェイムズが死去し、孫のダグラス・マッキーサックが後を継ぐこととなりました。

そして1965年にグレングラントNo.2の操業を再開し、キャパドニック蒸溜所と改名をします。

その後、いくつかの合併や買収を繰り返し、2001年にグレングラントとキャパドニックはペルノ・リカール傘下になります。

しかし、2002年にキャパドニック蒸溜所が閉鎖となり、蒸溜設備はペルノ・リカール傘下の他蒸溜所に使われることとなりました。

そして最終的に2006年にイタリアのカンパリが蒸留所を買収し、現在もグレングラントはカンパリの傘下で操業を続けています。

グレングラントのラインナップ

グレングラントのラインナップは非常に豊富で5年、10年~25年、30年、40年、50年物とあり、
それに加えてボトラーズのグレングラントのボトル集めるとバーができるといわれる程だとか。
しかし、今回はオフィシャルで提供している4種に絞ってご紹介致します。

グレングラント メジャーズリザーブ

メジャーズリザーブはグレングラントの中でも一番フレッシュでライトといわれており、
スッキリとした味わいで気軽に食中酒として飲める一本です。
お値段も2000円前後(2019年8月現在)でお求め安くなっております。

グレングラント 10年

10年物からオフィシャルで年代表記が入ったものになります。
開けたての香りは森林のような爽やかさを想像させてくれ、
香りが徐々に開くと青リンゴのみずみずしく甘い雰囲気が出てくる1本です。

グレングラント 12年

12年はピートを使わない、ノンピートの大麦麦芽のみを原料にして12年以上熟成を行った原酒が使用されています。
フレッシュさもありながら、蜂蜜の香りやバニラといった他の要素が顔を出し始め、複雑な味わいとなっています。

グレングラント 18年

18年も12年同様、ノンピートの大麦麦芽のみを原料としており、18年の長期熟成を行ったものになります。
長期熟成によって現れ始める他の香りや要素がどのように影響してくるのかが気になる1本ですね。

 

今回はオフィシャルで出している4本を中心にご紹介しましたがグレングラントはまーだまだあります!

イタリア限定で出している5年や7年物といったものもあり、非常に気になるところではありますが、
日本では手に入らないのが残念ですね。。。

ここまでいろいろな年数でボトリングされているのも珍しいですが、なによりいろいろな年数を刻んで楽しめる機会があると飲む楽しみも増えますね!

海外で普段見かけない年数のボトルを手に入れちゃうのもまた一興・・・。